息子への絵本の読み聞かせのなかでは、数々の名勝負が生まれている。
1冊目に甘いコースに攻めると、息子軍のご機嫌が悪化し、試合は中断を余儀なくされ、
そうなってしまうと、再開後もうんち攻撃などの追撃を許すことになりかねない。
絵本打線の選考は試合展開を決定する上で非常に重要な位置づけとなっている。
息子軍に何度も撃破されながら、試行錯誤の末、ついに僕監督は対息子軍最強打線を組むに至った。
それがこれだ!
1(三) ぶーぶーぶー
2(遊) じゃあじゃあびりびり
3(一) かばんばん
4(捕) いないいないばあ
5(二) あかちゃんごおしゃべりえほん
6(中) がたんごとんがたんごとん
7(右) どうぶつたっち2
8(左) なんだこりゃたまご
9(投) みんなのどうよう
抑え みんなのおうたえほん
代打 しましまぐるぐる
代走 がたんごとんざぶんざぶん
解説しよう!
「ぶーぶーぶー」は非常シンプルでわかりやすく即効性がある1番打者にふさわしい絵本だ。
カラフルな車と様々な効果音の組み合わせは、今日の息子の調子をはかるうえでも欠かせない存在である。
続く「じゃあじゃあびりびり」も効果音をどれだけリアルに読むか、何回繰り返すかなど、その時その時で応用を聞かせることしやすい遊撃手にふさわしい一冊である。
クリーンナップは、かばんから色々なものが飛び出す「かばんばん」で息子の心を掴み、問答無用の王道、「いないいないばあ」が決定打を決める。
5番「あかちゃんごおしゃべりえほん」は教育的な側面があるのはもちろん、赤ちゃん語が連想ゲームのように連なっている構成であるため、大人は読むときに次のページの言葉を思い出す訓練をすると脳トレにもなる優れものである。
「がたんごとんがたんごとん」も、絵と文章がすごく微笑ましい大人にも癒しの絵本で、5番6番は後半疲れてくる大人が回復できるという側面がある。
7番「どうぶつたっち」は最近加わったルーキーであるが、ざらざらやつるつるの素材を動物にみたて、触れる絵本という今までのメンバーにはなかった特性を持った新しいタイプであるため、様子見でスタメン入りを果たした。
「なんだこりゃたまご」は僕監督が小さい頃から好きだったというコネ採用枠で、わざわざ実家から届けてもらい、25年ぶりの復活を果たした。コネ採用の批判があるが、僕が好きだった本なので、対息子軍にも効果を発揮することは確かであろう。
とても硬い卵をライオン・カバ・サイといった動物たちが自分の得意技で割ろうとする話なのだが、どの動物も非常に迫力のあるタッチで書かれていて、とてもおもしろい。ぜひみんな読もう!
投手枠もインパクト重視で音が鳴る絵本が選ばれた。先発に「みんなのどうよう」抑えに「みんなのおうたえほん」。どちらも絵本というより童謡プレイヤーだが、積極的な攻撃を期待して登用した。
代打「しましまぐるぐる」は一番最初に買った絵本であるが、だんだん飽きられつつあるようで、万を持して打席に立つ算段である。
「がたんごとんざぶんざぶんは」は「がたんごとんがたんごとん」の代走を努める。
これはあくまで6ヶ月期への対策であり、今回ベンチ入りを果たせなかった絵本にももちろんチャンスはあるので頑張って欲しい。